野球におけるメンタルの重要性

試合でいつも通りの力を発揮する為に

試合で良いパフォーマンスをするためには日頃のトレーニングが不可欠です。ただ日頃のトレーニングで身につけた力を100%試合で出す為には気持ちの持っていき方が重要になってきます。ここでは試合で力を発揮する為のメンタルについて、情報を集めましたので紹介します。

メンタルに悩む選手が多い

「試合では緊張して普段通りプレーできない」これは多くの球児が抱える悩みですよね。特に負ければ引退という夏の大会では尋常じゃないくらい緊張して普段では考えられないようなミスをしてしまい、一生後悔するような負け方をして涙を流してしまう球児も少なくありません。

自分だけが緊張しているという錯覚をなくすこと

では試合で、特に夏の大会のような大舞台で普段どおりのプレーをするにはどのように気持ちを持っていけば良いのでしょうか。まず全く緊張しない人はいないのは当然で、相手もまた仲間も緊張しているわけです。「自分だけじゃない、みんな緊張しているから同じだ」と思うことで、自分だけが精神的に弱いのではないかという不安をひとつ減らすことが出来ます。

メンタルテクニック紹介

「ルーティーン」を持つ

ルーティーンとは、毎回同じことを一連の流れで行うことです。そしてこのルーティーン化した自分の動きを作っておくというこ ともテクニックのひとつ。例えば練習に行くときに聴く曲を決めておき、試合当日もその曲を聴きながら行く。打席に入る前には必ず屈伸するということを決めておき、練習の時からそれを実践する。メジャーリーグで活躍するあの日本人選手が、打席に入ったときバットを立てて腕をピッチャーに向ける仕草をしていますが、これもルーティーンの一種といえます。このようにいつも自分がする動作を決めておき、試合でもそれをいつもと同じように行なうことでいつもに近い精神状態で試合に臨むことができるようになっていきます。

高校野球界でも


テレビで高校野球を観ていても、毎回同じ動作をしてから打席に入る選手がいます。そのような選手というのは心なしか他の選手よりも自信たっぷりにまた楽しんでプレーしているようにも見えます。とある高校野球部の監督が「やってくれそうな雰囲気やオーラを持っている選手は必ずルーティーン化した動作を行なっている」と言っていました。ちょっとしたことですが、実際にやるかやらないかでは大きく違います。ただそのような動きを持つだけでなく、その動きを体に染み込ませて置くことが大切です。体に染み込まない内は緊張のあまり、その動作をすることすら忘れてしまうかもしれません。意識せず自然にその動作が出るレベルにもっていければ、無意識の中で体を動かすことがリラックスや集中力を生みます。そのためにはいかに練習の時から試合と同じようにルーティーンを行い試合と同じ気持ちで臨むかが大切です。「練習は試合のつもりでやれ」と監督・コーチが口酸っぱく言うのもこのためなのですね。

自分の精神状態を実況中継してみる

緊張している時というのは周りが見えなくなってしまい、場合によっては自分が何を考えているのかさえ分からなくなってしまいます。それを解消するためにはまず自分自身を客観視し、冷静に自分の精神状態を把握することが大切です。自分自身を客観視するためには、自分の精神状態を実況中継してみることが効果的です。心の中で「おーっと~選手(自分)現在緊張しております(笑)」などとつぶやいてみると自然と笑みも出てきて緊張も解けてきます。例では「緊張しております」と出してしまいましたが、自分が緊張しているということを自覚できていることはすなわち自分の精神状態を把握できているということなので、その時点で緊張は解けていると言えます。そうすれば次第に周りも見えるようになってきてプレーにも良い影響を与えてくれることにもなります。

自分に自信を持つ

緊張しない為にはやはりありきたりではありますが、自分に自信を持つということが重要になってきます。自信を持つためには日頃の練習はもちろんの事、イメージトレーニングも大変重要になってきます。打席に入る前に自分がヒットを打つイメージがきちんとできればおのずと打てる確率も高くなってきます。試合前に相手のピッチャーを見て「あの変化球ものすごくきれてるなぁ」とか「真っすぐ速すぎだろ」などと考えている選手と「あの変化球に対して~なタイミングで~に打とう」と考えている選手のどちらが自信を持って打席に入り、結果を残せるかは一目瞭然ですよね。前者の場合は打席に入る前から気持ちで負けてしまっていますよね。自信が持てない上に自分のプレーに対して具体的なイメージができていないためどうして良いか分からなくなり、不安になって緊張してしまうのです。後者の場合は、自分が具体的に自分がどのようにプレーするかのイメージができているため、緊張するよりも先にそっちのイメージの方に気が行きますよね。さらにイメージができていると体も反応しやすくなります。良いイメージができればできるほど、それが裏付けとなって自信を持ってプレーできるようになり、パフォーマンスの向上につながります。こうしたイメージトレーニングもルーティーン化したものにするとなお良いかもしれません。毎日の練習に行くまでの間に「今日は~なプレーをしよう」などとイメージする習慣をつけておくとその質も高まりますし、試合でもルーティーン化したイメージトレーニングを行なうことでより自然体で臨めるようになります。
モチベーションを保つために

試合に出られない時期の気の持ち方

学生野球は3年間あります。一年生から試合に出て活躍できる選手と言うのは限られたごく一部に過ぎません。大半の選手は下級生のうちは試合に出ることができず、練習でも球拾いなどといった裏方の役割に徹しなければならないでしょう。ではそのような時期にモチベーションを保つ為には、どのような気持ちで取り組めばよいのでしょうか。まずはそのような裏方の作業をポジティブに捉えることです。最初のうちは「何でこんなことをしなければならないんだ」と思うかもしれません。
しかし、裏方作業のような地道なことを続けることは必ず野球にもつながってきます。なぜなら野球の技術を向上させるためには、素振りやトレーニングなどといった地道な努力を重ねることが不可欠だからです。裏方作業すら続けられない人がきついトレーニングを続けられるはずがありませんよね。裏方作業を続けることで地道なことを続ける習慣、また忍耐力を身につけることができます。さらに自分が下級生のうちにこのようなことを経験することで、上級生になり、自分が試合に出るようになったとき、下級生が裏方作業をしてくれているから自分達がこうしたプレーできていると感じることができます。そのことで、下級生に対する感謝の気持ちを持つようになり、気配りもできるようになります。このことで一人の人として大きく成長することができます。
次に大事なことは長い目で見ることです。高校野球は3年間あります。一年生の時、思うように試合に出られないことがあっても、1年後、2年後には試合に出て活躍できているかもしれません。裏方仕事ばかりの下級生のときに大事なことは1年後、2年後に試合に出て活躍している自分をしっかりとイメージし、腐らずに自分のやるべくことを続けていくことです。「腐らずに続ける」ことは社会に出てからも大切なことになってきます。結果は後からついてくるものです。

怪我した時のモチベーションの保ち方


野球にケガはつき物です。そして、怪我をして、それが原因で辞めてしまったり、著しくモチベーションが下がってしまう球児が多いというのが現状です。それは非常にもったいないことです。「ケガの功名」という言葉があるようにケガをしてかえって技術が向上した選手もいるのです。現に、肘を痛めてしまったが、その間に投げ込みを一切せず、下半身、体幹のトレーニングを集中して行った結果、体重が増え球速も10km/hアップしてエースになったという球児もいました。野球は足腰、体幹、肩、肘を使って行なうスポーツです。どこか一箇所痛めてしまっても練習できる箇所というのは必ずあります。そこを鍛えることで怪我する前よりも技術が飛躍的に向上することも十分考えられます。ケガを前向きに捉え、怪我をしたときに落ち込んだりする前に、自分のやるべく事を探し、技術向上に努められるようにしましょう。

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